島田市の楽しい人たち見つけた! ~ジャンボ干支で地元に賑わいを生み出す『王子田会』の皆さん~

こんにちは。静岡県島田市を流れる大井川流域のいいモノや素敵な人を紹介しているAsubi planningライターのゆかです。

 

この写真、なんだと思いますか?

年末恒例、島田市大代地区の『ジャンボ干支』なんです!

今年の干支はイノシシ。凛々しい顔ですね!

年賀状用の写真に、この干支を目指して来るお客さんが年々増えている大人気のスポット。

これを作っているのは地元大代で活動している『王子田会(おうじだかい)』の皆さん。

こんなに人気のある“ジャンボ干支”を作ってしまう『王子田会』の皆さんってどんな方たちなんでしょう?気になったので取材してきました。

 

 

“ジャンボ干支”への行き方

まずは“ジャンボ干支”の場所をご紹介。

島田市大代は大井川鐵道のSLが走ることで有名な金谷地区にあり、山に囲まれたのどかな景色の中に“ジャンボ干支”は立っています。

 

車なら、新東名 島田金谷I.Cを降りて島田方面へ。国道1号バイパス大代I.Cを降りて川根方面へ。

『わっぱ沢公園』という看板の交差点を曲がり県道81号線へ。あとは道なりに山の方へと10分程度進むと着きます。

今の時期だけ「あと○分」の黄色い看板や、赤いのぼり旗が目印として立っているのでわかりやすいですよ。

駐車場には30台程度車を停める事ができます。

電車の場合はJR金谷駅で下車して、タクシーで行く(約15分)のがおすすめです。

 

“ジャンボ干支”を作り続ける秘訣

最近ではテレビや新聞でも紹介される“ジャンボ干支”。来年の干支を木材や藁で立体的に作られたオブジェなのですが、もう24年も作られ続けているんです!

最初は大代に住むおじさんがイノシシを実物大で作ったそう。それが地域の人たちから好評だったので、もっと大きいものを「みんなで作らざぁ!」ということに。地元で活動している『王子田会(おうじだかい)』で作るようになりました。

 

『王子田会』のメンバーは現在13名ほど。職業は農家やサラリーマン、定年退職した方など様々。

ジャンボ干支を作るのは毎年11月23日から。完成までは朝8時から日が沈むまで毎日作業が続きます。なので、サラリーマンの方など用事がある人は、土日メインで参加したり、来れるときだけで良し、という緩めのスタンス。会が長く続く秘訣の1つなんでしょうね。

 

素人とは思えない技が光る出来栄え

これはイノシシのお尻の部分。立体的な丸みがあってとてもリアルなんです。

“ジャンボ干支”を実際に見るとその完成度の高さに驚きます!専門的な技術者がメンバーにいるわけじゃないのに、かなり迫力のある精巧な作りになっています。確かに24年作り続けた経験がありますが、常に「いいものを、喜んでもらえるものを」との想いがあるから、このクオリティになるのですね。この出来栄えを是非見に来てもらいたいです!

 

見に来た人に楽しんでもらいたい!サービス精神旺盛な『王子田会』

実際に、職人のような技で干支を作るのは、『王子田会』の中でも手慣れたベテランメンバーがメインで担当しているそう。

干支を作る作業に携わらないメンバーは、テントの設営や会場までの道案内にもなっているのぼり旗や看板の設営など、各々が必要な役割を担っています。

お客さん目線で「どうしたら来てくれた人が楽しんでくれるか、快適に過ごせるか」のための労力は絶対に惜しまないんです。

 

ジャンボ干支職人だった人も完成後は会場の駐車場係、たい焼き屋さん、カレンダーの売り子、カメラマン、などなど、マルチに活躍しています。なんでもできちゃうんですね~。

 

たい焼き屋さん、ではなく、王子田会のメンバーです。

 

制作も毎日でしたが、完成してからも会場に来てくれた人が楽しんでもらえるようにと、毎日活動をしています。

 

地元愛あふれる活動で大代地区に賑わいを生み出す!

大勢のお客さんで賑わう会場

 

『王子田会』の皆さんは、もともとジャンボ干支を作りたくて集まったわけではないんです。

過疎が進むこの大代の地で、楽しいことをやって地域を盛り上げたい、でもやるなら自分たちが楽しいことをやりたい!というおじさんたちが集りました。

 

「ジャンボ干支の会場では、地元大代の人だけに出店してもらってるだよ。」

 

と、きっぱり話すこちらが『王子田会』代表の片岡さん。地元が大好き!地元には強いこだわりがあります。

お茶や地元野菜の販売、焼き芋屋さんなど、どのお店も大代地区の皆さんのみ。地元の人たちも一緒に楽しめるように考えられているんですね。

 

出店は基本的に土日のみ。地元の農家さんが自ら販売しています。

 

自分たちが楽しく活動していて、そこに関わった人たちが楽しんでくれて。おかげで地元が賑わい、それが自分たちの喜びにつながっている…!

なんて素敵な循環なんでしょう!『王子田会』のおじさんたち、かっこいいですね!!

 

制作中のお昼ご飯の一コマ。皆さん仲がいい。

『王子田会』の皆さんは、一見普通の気のいいおじさんたち。

でも実はジャンボ干支を通じて、見に来てくれた人たちへの優しい心遣いにあふれ、地元愛にあふれている皆さん。

楽しいことだけやる!と言いつつも、地元大代に賑わいを生み出しているすごい人たちでした。

 

この時期にしか見る事ができない“ジャンボ干支”。

その迫力を実際に見に行ってくださいね!

“ジャンボ干支”は2月末ごろまでの展示となりますので、それまでに是非!!